1942年、第二次世界大戦の真っただ中、イランの地で奇跡的な出会いがあった。
故郷を追われ、異国の地を行軍していたポーランド亡命軍の兵士たちが、一匹の小さな孤児と出会う。
それは、母親とはぐれたシリアヒグマの赤ん坊だった。
兵士たちは彼を「ヴォイチェフ(微笑む戦士)」と名付け、我が子のように育て始めた。
ヴォイチェフは兵士たちのアイドルとなり、トラックの助手席に乗り、
レスリングでじゃれ合い、大好物のビールを一気飲みする日々。
タバコは吸うよりも食べる方が好きだったらしい。
彼はもはやただのペットではない。言葉を交わさずとも心で通じ合う、かけがえのない「戦友」だった。
そして1944年、イタリア。地獄の「モンテ・カッシーノの戦い」で、彼は真の兵士として戦う。
降り注ぐ砲弾の中、誰に命じられるでもなく、重い弾薬箱をその腕で抱え、前線へと運んだのだ。
戦争は終わり、英雄となった熊は動物園で暮らすことになった。
かつての戦友たちが訪ね、ポーランド語で名前を呼ぶと、彼は涙を流したという。
檻の中の英雄は、何を夢見ていたのだろうか。
彼の部隊章は、今も「弾薬を運ぶ熊」だ。
種族を超えた「友情」は、本当に存在すると思いますか?
ぜひコメントであなたの考えを教えてください。
- MVMONKEY