2023年6月23日より劇場公開される、アメリカで単館公開から第95回アカデミー賞での主演女優賞ノミネートを果たした映画「To Leslie トゥ・レスリー」から、友人や息子に見捨てられ自暴自棄になったレスリーがモーテルの仕事をするシーンの、本編映像の一部が公開された。
スウィーニーが友達のロイヤルと営んでいるモーテルで働くことになったレスリー(アンドレア・ライズボロー)だが、酒のせいで初日から寝坊し、「目覚ましのせい」と言い訳をする。あわてて支度をするレスリーに「君に言い忘れたが、朝は8時スタートだ」と笑顔で言うスウィーニー。だがロイヤルに「私のこと覚えてる?」と陽気に声をかけるレスリーに対し、レスリーの過去を知るロイヤルは不愛想な態度を取る。レスリーを信じているスウィーニーだったが、タバコを吸い酒を飲みながら仕事をするレスリーの姿が目に入ってきてしまい、さらにはレスリーから前借りの残りを求められる。
アンドレア・ライズボローは、「レスリーは誰もが共感できる人物だと思います。この物語の最も重要な部分は、彼女のように快活でヒステリックなまでに面白く、ワイルドで享楽的で優秀な人物が、私たちが築いたこの世界で生きることに困難を感じているという点です。そして、彼女には彼女なりの真実がありますが、トイレ掃除はすべきではない、そんなことに人生を費やしたくないという絶対的な考えにこだわっています。その結果、彼女は独善的で被害者意識が強くなり、見ていてとても辛いのです」とレスリーの人物像を分析している。
そして、「でも、ある意味、この図々しい真実もあるのです。私たちは皆、とても魅力的で、強く惹かれる人たちと付き合ったことがあります。そして、その人の中にある負の部分や虚無を埋めようとしますが、満たされることはなく、結果そうした人たちの周りで自ら破滅してしまうことがあります。私たちは皆それぞれの依存症を持っているんです。ある人は他人に依存し、ある人はあらゆるものに依存します。私たちは皆、なんというか…主義というのがいいのかな。自分自身の主義を持っているんです」と、誰もが依存先する何かを持っているからこそ、レスリーと共感する部分があると話している。
「To Leslie トゥ・レスリー」は、宝くじに高額当選したものの、酒に溺れて行き場を失うシングルマザーを描いた作品。痛々しいほどリアリティのある演技でレスリーを演じたアンドレア・ライズボローは、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされた。監督は「13の理由」「ハウス オブ カード 野望の階段」などの重厚なドラマを手掛けてきたマイケル・モリス。本作が長編映画デビューとなる。「アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル」などのアリソン・ジャネイをはじめ、マーク・マロン、オーウェン・ティーグらが脇を固めている。
【作品情報】
To Leslie トゥ・レスリー
2023年6月23日(金)~ 角川シネマ有楽町他にて全国ロードショー
配給:KADOKAWA
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